Salesforce レポートを業務に活かす方法|失敗しない設定と事例を解説

Salesforceのレポート機能は、多くの企業で導入されているものの、実際には「作成したまま使われていない」「現場でうまく活用しきれていない」といった声も少なくありません。
本記事では、レポートを業務に活かすための基本機能や設定ポイント、そして失敗しない運用の工夫を事例とともに解説します。
Salesforce レポートは業務に活かせていますか?
Salesforceでレポートを作成しても、現場で活用されず形骸化してしまうケースは少なくありません。その要因には、作成時に目的や閲覧者を明確にしていないこと、またデータの精度やフィルター設定が不十分であることが挙げられます。
レポートを業務に活かすには、目的ごとに適切な形式を選び、現場で使いやすい設計を行うことが重要です。
次章では、レポートの基本機能や業務活用のイメージを整理し、適切な使い方を紹介します。
レポートの基本機能と活用イメージ3つ
Salesforceのレポート機能は、蓄積されたデータを視覚的に分析し、意思決定に役立てるための基本機能です。ここでは、代表的な活用イメージを3つ紹介します。
① Salesforce レポートビルダーによる作成・共有・自動配信の活用
Salesforceレポートでは、任意の条件でデータを抽出し、リアルタイムで集計結果を確認することが可能です。また、作成したレポートをチーム全体で共有できるため、業務の透明性が高まり、意思決定も迅速になります。さらに、自動配信の設定を行えば、必要なタイミングで関係者にレポートを届けられるため、情報共有の負担を大幅に軽減できます。
② Salesforceレポートの形式(表形式・サマリー・マトリックス)の使い分け
Salesforceには、表形式・サマリー・マトリックス・結合レポートの4種類の形式があります。表形式は単純なデータ一覧を表示する際に便利で、サマリー形式はカテゴリごとの集計に適しています。マトリックス形式では縦横で集計軸を設定できるため、複雑な分析に有効です。結合レポートは複数の異なるレポートを組み合わせ、比較分析を行いたい場合に活用されます。目的に応じて最適な形式を選ぶことで、分析精度が大きく向上します。
▼表形式

▼サマリー

▼マトリックス

▼結合レポート

③ 営業・CS・経営でのSalesforceレポート活用例
営業部門では商談の進捗管理や売上予実の把握に、カスタマーサポート部門では対応件数や顧客満足度の推移の追跡に利用されています。また、経営層ではKPIを一覧化して全社の動向をモニタリングする用途でレポートが活用されています。
さらに、ダッシュボードと組み合わせることで、複数のレポートを一目で確認できる環境を整えられるでしょう。これにより、各部門がタイムリーに状況を把握し、迅速な意思決定につなげることが可能です。
Salesforce レポート設定で失敗しがちな3つのポイント
レポートを効果的に活用するためには、設定段階での失敗を避けることが不可欠です。ありがちな課題を整理し、それぞれの解決策を見ていきます。
① 作成目的・閲覧者の明確化不足 → 活用されないレポートに
レポートを作成する際には、「誰が」「どのような情報を」見るのかを明確にしておく必要があります。目的や利用者像が不明確なまま作成すると、実際の業務に合わない形式となり、結局利用されない結果を招きます。要件定義をしっかり行い、部門ごとに適したレポートを用意することが活用定着の第一歩です。
② フィルター・集計の設定ミス → 誤った判断の原因に
レポートのフィルター設定や集計基準に誤りがあると、実態と乖離したデータが表示される危険があります。条件の漏れや基準の設定ミスにより、数字が正しく反映されないケースは少なくありません。作成後には必ず検証を行い、現場の実感と数値が合致しているかを確認することで、信頼できるデータ活用が実現します。
③ 権限や共有設定が不十分 → 見られない/誤操作される
権限設定が不十分だと、必要なユーザーがレポートにアクセスできなかったり、逆に不要な編集が行われてしまうリスクがあります。Salesforceの動的ダッシュボードを利用すれば、閲覧権限に応じて表示内容を切り替えることができ、安全性と利便性を両立できます。適切な権限管理と共有ルールを設計することが重要です。
Salesforce レポートの“業務活用”を定着させるコツ
レポートを「作って終わり」にせず、業務に根付かせるためには継続的な仕組み作りが必要です。ここでは実務で役立つ3つの工夫を紹介します。
① 定期配信・共有ルールの設計で「使う文化」を作る
週次の営業会議に合わせてレポートを自動配信する、CSチームに対応件数の推移を定期的に共有するなど、運用ルールを明確にすることで「使う文化」を定着させられます。情報共有が仕組み化されれば、レポートが日常業務の一部として機能し、活用度が高まります。
② ダッシュボード連携で一目で判断できる環境づくり
複数のレポートをグラフやチャートにまとめ、リアルタイムで更新されるダッシュボードに統合すれば、意思決定が大幅にスピードアップします。視覚的にわかりやすい形式は、管理職や経営層にとっても有効であり、組織全体の情報共有を後押しします。
▼ダッシュボード

③ テンプレートの標準化で作業負担を軽減
よく使うレポートはテンプレート化し、現場で簡単に複製・修正できるようにしておくと、運用の負担を大きく減らせます。特に、日常的に利用する売上や進捗のレポートは標準化することで、誰でも同じ基準でデータを確認でき、組織全体の業務効率が向上します。
Salesforce レポート活用事例2選
実際の活用イメージを深めていただくために、2つのSalesforceレポート活用事例をご紹介します。業種や課題の異なる現場で、どのようにレポート機能が活用されているのかをご覧ください。
事例1:K社┃会計事業
導入目的 K会計事務所では、月額請求の変更を紙で管理していたため、月ごとの変更金額をまとめる作業に多大な時間を要していました。業務の効率化と精度向上が求められていました。
活用 変更前と変更後の金額を保持するオブジェクトをSalesforce上に作成し、月別・取引先別に変更金額をレポートで集約できるようにしました。レポート出力を仕組み化することで、必要なデータを一元的に管理可能としました。
結果 集計作業が自動化され、これまで手作業で行っていた時間が大幅に削減されました。結果として業務効率が改善され、担当者の負担軽減につながりました。
事例1:B社┃旅行業
導入目的 B旅行会社では、商談の進捗状況が不透明で、各社員の作業内容や進捗を管理できないことが課題でした。状況の可視化と共有が必要とされていました。
活用 今月・来月の商談状況を一覧化するレポートを作成し、さらにダッシュボードと連携させることで、進行中・完了済みの商談件数を可視化しました。レポートとダッシュボードを組み合わせることで、組織全体に進捗情報を共有可能にしました。
結果 商談の進捗が視覚化され、チーム全体で情報を共有できる体制が整いました。その結果、営業活動の透明性が高まり、マネジメントの意思決定も容易になりました。
Salesforce導入支援サービスのご案内
『エス・ビー・エス株式会社 』では、Salesforceのレポート活用を最大化するための導入支援サービスを提供しています。具体的には、業務に合わせたレポートテンプレート設計、定期配信などの自動化設定、運用を定着させる研修支援を行っています。
こうした支援により、現場のユーザーが迷わず活用できる環境を整え、導入効果を確実に高めることが可能です。弊社のSalesforce導入支援では、以下の流れで導入を行います。
現状業務フローのヒアリング・整理
まずは、現状の業務フローなどのヒアリングを行い、プロジェクトの目的や導入後の新体制、スケジュールなどを整理します。
レポート設計(テンプレート化)と最適化の支援
業務フローに基づき、Salesforceのレポート機能を最大限に活用できるように設計を行います。集計方法、ダッシュボードの構成、権限設定などを整備し、現場で実際に使われる仕組みを構築します。
自動化設定
Salesforceの自動化機能(ワークフローやプロセスビルダー、フローなど)の設計・設定をサポートし、業務効率化の定着を支援します。運用に合わせた最適な自動化構築を伴走型で支援しています。
導入後の定着支援・内製化支援
導入後は、ユーザー研修やマニュアル整備を通じて運用を定着させます。また、将来的に社内での運用・改善を自走できるよう、内製化支援も行っています。
まとめ:レポートを業務の武器にするために
Salesforceのレポートは、正しい設定と運用ルールを整えることで初めて業務に活かせるものとなります。基本機能を理解し、目的に応じた設計を行い、共有ルールやダッシュボードと組み合わせることで、日常的な業務判断を支える強力なツールへと進化します。失敗しがちなポイントを避け、事例を参考にすれば、自社に合った最適な活用が可能です。
弊社では、レポート設計から導入後の定着支援までを一貫してサポートしています。Salesforceの価値を最大化したいとお考えの方は、ぜひ一度ご相談ください。
