Salesforce内製化のメリット・デメリットから事例まで解説
Salesforceの内製化は、開発スピードの向上・技術の蓄積・柔軟なカスタマイズといったメリットをもたらします。
しかし、知見不足・定着の難しさ・IT人材の確保といった課題も伴うため、慎重な判断が必要です。
本記事では、Salesforce内製化のメリット・デメリットを詳しく解説し、成功のポイントを紹介します。
Salesforce内製化のメリット3つ
Salesforce内製化をすれば、迅速な対応・技術の蓄積・柔軟なカスタマイズといった大きな利点が得られます。 それぞれのメリットについて詳しく解説します。
1.迅速な意思決定と対応が実現できる
外部のITベンダーにシステム開発を委託すると、契約手続き・スケジュール調整・仕様のすり合わせなどに時間がかかり、迅速な対応が難しくなります。
一方、内製化すればプロジェクトの優先度や進行管理を自社でコントロールできるため、意思決定から実行までの時間を短縮できます。 社内のチームが開発を担当すれば、フィードバックを即座に反映し、機能追加や問題解決もスピーディに進められます。
また、開発から運用までを一貫して管理できるため、プロジェクト全体の見通しがよくなり、進捗管理もシンプルになります。 市場の変化に迅速に対応できる点は、競争力を高める重要なポイントです。
2.知識や技術の蓄積が可能
外部委託ではITベンダーに知識が留まり、社内に技術が蓄積されにくくなります。 しかし、内製化なら開発の過程で知見が蓄積され、次のプロジェクトやシステム改修時に活用できます。
また、自社のエンジニアがSalesforceの内部構造や運用方法を深く理解できるため、トラブル発生時の対応も迅速かつ的確になります。 長期的には、外部に依存しない独自の技術基盤を構築することも可能です。
3.自社ニーズに即した柔軟なカスタマイズをできる
内製化すると、開発チームが直接コードやシステム構造を理解し、仕様変更や機能追加を柔軟に行える環境が整います。 設計思想や運用方針をチーム全体で共有すれば、Salesforceの見通しがよくなり、トラブル対応もスムーズに進められます。
さらに、社内で開発を行えば、Salesforceのブラックボックス化を防ぎ、継続的な最適化が可能になります。 業務の変化や新たな要件にも素早く対応できる点は、内製化の大きなメリットです。
このように、Salesforceの内製化にはスピード向上・技術蓄積・柔軟なカスタマイズといった利点があります。 競争力を高め、持続的な成長を実現するための戦略として、Salesforce内製化を検討する価値は十分にあります。
Salesforce内製化のデメリット3つ
Salesforce内製化をすることで得られるメリットは多いですが、一方で知見不足・定着の難しさ・人材確保の困難さといったデメリットもあります。
1.知見不足により活用しきれない
Salesforceの設定やカスタマイズには、専門的な知識が求められます。 社内に十分な知見を持つ人材がいない場合、導入や運用がスムーズに進まず、十分に活用できない可能性があります。
▼Salesforceを十分に活用できないことで生じる課題
- ・使いこなすための学習や教育に、時間やコストを割けない
- ・最適な運用方法がわからず、ツールの効果を最大限に引き出せない
このような状況を防ぐには、外部の専門家を活用する、段階的に内製化を進めるといった対策が必要です。
2.社内の利用が定着しない
Salesforceを導入しても、社内での利用が定着せず、形骸化する可能性があります。 利用が定着しない要因とそれによって生じる課題として、以下が挙げられます。
▼利用が定着しない要因
- ・導入の目的が社内に十分に伝わっていない
- ・蓄積されたデータを活用できていない
- ・適切なフィードバックやサポートが不足している
▼社内利用が定着しないことで生じる課題
- ・現場の理解不足や利用への抵抗感につながる
- ・運用の形だけが残り、効果が実感できない
- ・現場の負担が増え、活用意欲が低下する
さらに、責任者のリーダーシップが不足していると、Salesforceを活用する意義が見えにくくなり、定着が難しくなるケースもあります。
運用ルールの明確化や、社員への教育・サポートを充実させることが、Salesforceの利用を定着させる重要なポイントです。
3.人材の確保が困難
Salesforceの内製化を進めるうえで、IT人材の確保が難しいといった課題もあります。 近年は、DX推進によるIT人材の需要急増や、人口減少による労働力の不足などを背景に、即戦力となるIT人材の採用が難しくなっています。
▼人材が確保しづらいことで生じる課題
- ・Salesforceの運用が属人化しやすい
- ・導入・定着のスピードが上がらない
人材の確保が難しい状況では、社内の人材育成を進める、あるいは外部リソースをうまく活用するといった工夫が必要です。
エス・ビー・エスのSalesforce導入・内製化支援の特長
Salesforceの内製化には、知見不足・定着の難しさ・人材確保の困難さといった課題が伴います。 しかし、適切な学習環境の整備・社員の意識改革・外部リソースの活用などの対策を取ることで、内製化を成功に導くことができます。
エス・ビー・エスでは、Salesforceパートナーとして内製化にお悩みの企業さまを支援しています。
1. 顧客目線での徹底サポート
お客さまのビジネス目標を深く理解し、Salesforceの導入から運用、内製化までを長期的な視点でサポートします。 単なるシステム導入ではなく、お客さまのビジネスパートナーとして、真の課題解決を目指します。
2. 豊富な実績に基づく高い専門性
200社以上の導入実績と、Salesforce認定資格を保有するエキスパートチームが、お客さまの課題に最適なソリューションを提供します。 業界・業種を問わず、多様なニーズに対応できるノウハウを有しています。
3. 内製化を成功に導く充実した支援体制
導入前の段階からお客さまと密に連携し、Salesforceの活用方法や運用体制を丁寧に指導します。 段階的なトレーニングプログラムと継続的なサポートにより、お客さま自身でSalesforceを運用できる体制を構築し、内製化を成功に導きます。
内製化を支援した3つの実例
ここでは、エス・ビー・エスがSalesforceの内製化を支援した事例を3つ紹介します。
事例1:G社┃製造業・卸売業
G社は、外部システムと連携して業務効率化や業務の見える化を実現するために、Salesforceを導入しました。 エス・ビー・エスは、顧客管理・契約管理・問い合わせ管理・物件管理など各種管理を中心にSalesforce開発作業・支援作業を行いました。
▼主な開発作業・支援対象
- ・エントリーデータ 取込画面
- ・マリーエントリー API連携
- ・SMS送信API連携
- ・GMO決済画面API連携
- ・HP契約情報API連携
- ・バックログ対応業務SF化
- ・スイッチング管理システムAPI連携 など
事例2:H社┃金融・不動産業
H社は、情報の登録管理・検索にかかる時間を短縮するために、Salesforceを導入しました。
エス・ビー・エスは、直感的で効率的なインターフェースを構築し、使いやすい環境を提供しました。 さらに、毎月定期的なサポートを実施して、業務定着化および改善の支援を行いました。
▼主な開発作業・支援対象
- ・環境設定対応
- ・ホーム画面設定
- ・各オブジェクトの設定(View設定・詳細設定・関連レコード設定)
- ・レポート・ダッシュボードサンプル作成
- ・アラートメール・入力規則・申請承認サンプル作成
事例3:C社┃製造業・卸売業
C社は、Web受発注システムと外部連携して業務効率化を図るためにSalesforceを導入しました。
エス・ビー・エスは、顧客管理・契約管理など各種管理の要件定義設計・開発作業および支援作業を行いました。
▼主な開発作業・支援対象
- ・業務ヒアリング・プロトタイプ設定
- ・各種管理のオブジェクト設定
- ・各種管理のレポート・ダッシュボード設定
- ・各種管理のカスタマイズデータ移行
- ・電話・メール・Chatterなどによる作業支援
なお、エス・ビー・エスではSalesforceの使い方に関するレクチャーも実施しております。 Webミーティングでの対応も可能なため、忙しい方でも効率的に受講できます。
まとめ
この記事では、Salesforceの内製化について以下の内容を解説しました。
- ・Salesforce内製化のメリット・デメリット
- ・エス・ビー・エスのSalesforce導入・内製化支援の特徴
- ・内製支援の実例
Salesforceの内製化には、開発スピードの向上や技術の蓄積、柔軟なカスタマイズといった大きなメリットがあり、企業の競争力を高める可能性を秘めています。 その一方で、知見不足や利用定着の難しさ、IT人材の確保といった課題も伴うため、慎重な計画と準備が欠かせません。
Salesforceの内製化で重要なのは、課題をしっかりと見極めて、適切な支援体制や人材育成を進めながら、段階的に内製化を推進することです。
『エス・ビー・エス株式会社』は、 Salesforceパートナーとしてスムーズな導入だけでなく、お客さま自身での運用を可能にする内製化支援にも力を入れ、長期的な視点でお客さまのSalesforce活用をサポートします。 豊富な経験と専門知識に基づき、お客さまの課題を丁寧にヒアリングし、最適なSalesforce環境を構築します。ぜひお気軽にお問い合わせください。