Salesforceで販売管理が劇的進化! 導入メリットや主要機能、支援事例を紹介

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販売管理は、取引の複雑化や業務の属人化により、多くの企業で課題となっています。

Salesforceを活用すれば、販売データの一元管理や業務の自動化により、効率的な販売管理が可能です。

本記事では、Salesforceを活用した販売管理のメリットや主要機能を詳しく解説します。

販売管理のよくある課題

販売管理業でよくある課題を3つ紹介します。

1.取引先によって取引書類が異なるため手間が掛かる

取引先や営業所、営業担当ごとに見積書・請求書のフォーマットが異なると、入力作業が複雑になり、管理の負担も増加します。

ほとんどの企業では統一フォーマットが求められるため、取引先の数だけ異なる書類が存在し、手作業での管理は大きな負担です。

さらに、メールやFAXでの受発注ではスムーズに進まないことも多く、誤ったフォーマットで見積書を提出するリスクも取引の障害になります。

2.販売情報を一元的に管理できないため販売・在庫計画が立てにくい

適切な在庫を維持するには、販売データや販売見込みを基に計画を立てることが重要です。

しかし、営業エリアが広範囲に及んだり複数の販売チャネルを活用したりすると、正確な販売データを把握しにくくなります。

その結果、以下の問題が発生します。

▼販売データを把握していない場合の課題

  • ・過剰在庫による倉庫スペースの圧迫
  • ・在庫不足による販売機会の損失

販売データを一元管理できなければ、適切な販売・在庫計画の策定は困難です。

3.入力作業が多いため人為的ミスが発生しやすい

販売管理ではデータ入力の作業量が多く、人為的ミスが発生しやすくなります。

例えば、1つの商品を受注した場合でも、販売管理シートへの入力、在庫管理システムへの転記、会計管理システムへの再入力、と同じデータを3回入力することが必要です。

このように、複数箇所へ同じデータを入力することが求められる業務フローでは入力ミスのリスクが高まります。どれだけ経験のある担当者でも、ミスを完全に防ぐことは困難です。

さらに、ミスを減らすためにダブルチェックを徹底すると、チェックにかかる時間とコストが増加し、「コスト削減」という新たな課題が発生する可能性があります。

Salesforceで販売管理を行うメリット

これらの販売管理に伴う課題の解決策として、システムによる一元管理・自動化があります。そのなかでもSalesforceは非常に優れたシステムです。 Salesforceで販売管理を行う代表的なメリットを3つ紹介します。

業務プロセスの自動化

Salesforceを活用すると、受注から出荷までの販売プロセスを自動化できます。

顧客や取引先との受発注情報を迅速かつ正確に処理できるため、業務の効率が大幅に向上します。

また、少額大量受注への対応もスムーズになり、細かな注文にも柔軟に対応可能です。 業務フローの最適化により、迅速な対応が実現し、顧客満足度の向上も期待できます。

情報の一元化・可視化で計画立案と業務効率向上

Salesforceでは、販売に関するデータを一元管理でき、関係者全員で共有可能です。

複数の拠点や部署にまたがる業務でも、必要なデータをリアルタイムで可視化でき、業務の透明性が向上します。

さらに、業務量の変動に応じて従事者を適切に配置することで柔軟な社内調整が可能になります。

ヒューマンエラーの防止

販売管理システムの導入により、データ入力のミスや受発注のトラブルを防ぐことができます。

従来のように複数のシステムへ入力する手間がなくなり、販売管理システムに統一することで入力作業の負担が軽減され、正確なデータ管理が可能になります。

Salesforceを活用した販売管理システムの主要機能5選

Salesforceでは販売管理をシステム化するのに最適な機能が揃っています。そのなかでも5つの機能を紹介します。

1.在庫管理機能

セールスフォースの在庫管理機能は、リアルタイムでの在庫状況把握を可能にします。 各倉庫や現場の在庫数を正確に管理し、過剰在庫や在庫不足を防止。

作業指示と連携すれば、必要な部品を自動的に払い出し、在庫補充もスムーズに。 返品や修理品の管理も効率化し、顧客対応の迅速化にも貢献します。

これにより、在庫管理コストの削減と顧客満足度向上の両立が実現します。

2.見積もりの作成および管理機能

Salesforceの見積もり作成・管理機能は、営業担当者が顧客に対して迅速かつ正確に見積もりを提示することを可能にします。

商品やサービスの選択、数量、割引などを柔軟に設定し、PDF形式で見積書を生成できます。 承認ワークフローを設定することで、見積もりの承認プロセスを効率化し、ミスや不正を防ぎます。

また、見積もり情報は顧客情報や商談情報と連携されるため、過去の見積もり履歴や顧客の購買傾向を把握し、より効果的な提案につなげられます。 これにより、営業担当者は見積もり作成にかかる時間を削減し、より多くの顧客との関係構築に注力できます。

3.注文履歴や顧客情報を一元的に管理する機能(CommerceCloud)

CommerceCloudは、顧客の注文履歴や顧客情報を一元管理し、パーソナライズされた購買体験を提供します。 顧客は過去の購入履歴を簡単に確認でき、企業は顧客の好みに合わせた商品提案が可能です。

これにより、顧客満足度とリピート率が向上し、売上増加に貢献します。 また、Salesforceの他の機能と連携することで、顧客データを基にしたマーケティング施策や、より高度な顧客管理も実現可能です。

4.売上管理機能(Customer360)

SalesforceのCustomer360は、顧客に関するあらゆるデータを一元管理し、360度全方位から顧客を把握できる売上管理機能です。 顧客の購買履歴、問い合わせ履歴、Webサイトの閲覧履歴などを統合することで、顧客一人ひとりに合わせた最適な提案を可能にします。

これにより、営業担当者は、データに基づいた戦略的なアプローチを実行でき、成約率の向上につなげられます。

また、マーケティング部門は、顧客のニーズに合わせたキャンペーンを展開でき、顧客満足度とリピート率の向上に貢献します。

5.請求管理機能(SalesforceBilling)

SalesforceBillingは、見積もりから請求、収益認識までを自動化する請求管理機能です。 契約内容に基づき、請求書の発行、支払処理、収益計上を効率化し、経理業務の負担を軽減します。

例えば、複雑なサブスクリプション契約や段階的な請求にも柔軟に対応し、請求漏れや遅延を防止します。

SalesforceCPQとの連携により、見積もり段階から請求までの一連のプロセスをスムーズに管理し、正確な収益管理とキャッシュフローの改善が期待できます。

【販売管理】Salesforce開発・構築の支援事例3選

エス・ビー・エスでは、お客さまに最適なソリューションを業務分析から設計・開発・導入、保守サポートまで支援しています。

ここからは、Salesforceを活用して販売管理を効率的に行うために、弊社が支援した主な事例を3つご紹介します。

事例1:P社┃製造業・卸売業

P社では、Salesforce機能拡張のため以下の各種開発・構築支援を行いました。

▼支援内容

①グループ別売上目標進捗表(営業日・経過日・目標額・実績)

売上目標進捗表の自動計算・PDF帳票出力

②倉庫CSVのUPLOAD機能作成

荷物の追跡番号情報をCSVでアップロードするための画面開発

③新規店舗の申請登録機能

現行のフォームに登録されているA社正規店の申請情報をSalesforceに自動で取り込む

④掛け率見積書 入力

  • ・掛け率について見積作成・登録するための画面開発
  • ・マスタの掛け率をベースに営業ユーザにてデータ作成
  • ・反映日時を自動で反映する機能を含む

⑤送料明細生成

  • ・オーダーに格納している送料を、明細レコードとして管理するように修正
  • ・売上計上画面・ライト計上画面の画面修正
  • ・出荷CSVの送料出力ロジックの修正

P社では、上記の開発・修正のほかにも、アクショニスタ連携用CSV出力やSforceの代用 Vyndex導入、粗利計算機能、領収書発行機能、LINE連携設定作業、レジ機能などの開発・構築支援を行いました。

事例2:D社┃コンサルタント・その他サービス

D社では、Salesforce請求管理ロボの設定および請求データ改修作業などの要件定義・設計作業を支援しました。

▼支援内容

  • ・3営業所の請求業務ヒアリング
  • ・請求管理ロボの提供範囲を分析
  • ・MJS会計システムとの連携仕様
  • ・現オブジェクトの改修による影響範囲の調査
  • ・電話・Chatter・googleハングアウトによる質問回答

事例3:S社┃サービス業

S社では、適格請求書対応に伴う既存請求書の改修作業を支援しました。

▼支援内容

  • ・帳票の背景差し替え
  • ・帳票レイアウト改修
  • ・記載項目の追加改修
  • ・関連プログラム改修 など

▼お客さまの声

スムーズなシステム稼動に感謝です。当社は年間100回以上のセミナー・イベントを開催していますが、受注情報の管理を目的にSalesforceを導入しました。 要件定義から実際の画面設定、オペレーション指導まで細やかに対応いただき感謝しております。 受注管理システムの出来栄えが良かったので、2次開発として各イベントの参加者管理をお願いすることになりました。引き続きよろしくお願いします。

まとめ

この記事では、Salesforceを活用した販売管理について以下の内容で解説しました。

  • ・販売管理のよくある課題
  • ・Salesforceで販売管理を行うメリット
  • ・Salesforceを活用した販売管理システムの主要機能5選
  • ・【販売管理】Salesforce開発・構築の支援事例3選

Salesforceを活用した販売管理は、業務効率化やヒューマンエラー防止、データの一元管理において大きな効果を発揮します。 特に、受注から出荷までのプロセスを自動化し、顧客対応を迅速に行える点が企業の競争力強化に直結します。

Salesforceの導入を検討している方や、販売管理に課題を感じている方は、ぜひ今回の内容を参考にして、より効果的な活用方法を模索してみてください。

エス・ビー・エス株式会社』は、Salesforceパートナーとして200社以上の導入実績を持ち、ニーズに合ったシステム構築と、内製化に向けたご支援を行っています。 販売管理業務における業務改善やDXを進めたい企業にとって、Salesforceは今後ますます重要な選択肢です。ぜひお気軽にお問い合わせください。